保守用に確保していたEarly 2009のロジックボード。最近になってファームウェアが4,1のままだったことを思い出したので5,1にアップデートしようとしましたが、これまでの手順通りに行っても上手くいきませんでした。
電源ボタン長押し後にビープ音が鳴るところまでは行くのですが、その後何事も無かったかのようにmacOSが起動してしまいます。
もちろんファームウェアは4,1のまま。
macOSのバージョンやドライブの接続方法、グラフィックボードの種類など、かなりのパターンを試しても結果は変わらず…もちろんSIPもちゃんと解除しあてるし、アップデートツールもエラーなど出ていないのですが…。
あきらめずに色々と調べてみたところ、アップデートツールの内部で走っているスクリプトがエラーを出していました。
ところが、厄介なことにこのエラーはメッセージなど表示されないのでアップデートツールの外からは見えません。
おそらく、本家のファームウェアが保管されているアドレスに変更があった、もしくはセキュリティの期限切れなどの理由でダウンロードに失敗してエラーとなっているように思います。
っということで前置きが長くなりましたが、ほとんど自分用の覚え書きとして残しておきます。
※もしこの情報を参考にされる場合は、非公式のツールをこれまた非公式な方法で走らせているので自己責任でお願いします。
用意するもの
・Mac Pro 2009-2010 Firmware Tool
・本家のMac Pro EFI ファームウェア・アップデート 1.4
・本家のMac Pro EFI ファームウェア・アップデート 1.5
※アップグレードの場合もスクリプトが本家のファームウェア各バージョンを参照しているので、1,4と1,5の両方とも揃えないと成功しません。
手順
(作業はSIPを解除したEl Capitanで行います。)
①これまでと同じようにMac Pro EFI ファームウェア・アップデート 1.5のdmgをマウントした状態でMac Pro 2009-2010 Firmware Toolを起動して2010へのアップデートを選択して完了させる。
②本家のファームウェアアップデートのdmgファイルをそれぞれ1,4を”EFI2009.dmg”に、1,5を”EFI2010.dmg”にリネームする。
③手順①で作成された”RamDisk”ドライブに手順②で用意したファイルを放り込んで上書きする。
④ターミナルを使って”RamDisk”内のスクリプト”ExtractAndPatchEFIFiles.sh”を実行する。(sudo権限が必要です。ターミナルにドラッグ&ドロップで実行できます。)
⑤同じくターミナルで”UpgradeEFI2009-2010.sh”を実行する。(こちらもsudo権限です。)
⑥スクリプトが正常に完了したら電源を切る。以降は今までと同じ手順で完了です。
無事にシステムレポートでファームウェアバージョンが5,1になっていることを確認したら、Westmereに交換しましょう。
上記手順のポイント
最初にMac Pro 2009-2010 Firmware Toolを完了した時点で”RamDisk”の中を見てみると、すでに”EFI2009.dmg”と”EFI2010.dmg”というファイルが作成されていますが、ダウンロードが失敗したためかファイルサイズが100KB程度の小さな物となっていますので、本家からダウンロードしておいたファームウェアアップデートをリネームして上書きしています。
スクリプトが両方のバージョンを参照しているため、片方だけではエラーが発生するので1,4と1,5の両方のバージョンを放り込む必要があります。
ダウングレードのときは手順⑤のときに実行するスクリプトが”DowngradeEFI2010-2009.sh”となります。
コメント